患者さん中心の医薬品開発と社員の想い

リリーではOUR PURPOSEの実現のために、さまざな部門で活躍する一人一人の社員がチームの一員として、日々の活動に取り組んでいます。Discover、Develop、Reach、Scale、Reinvestという医薬品の開発に必要不可欠な観点で実際にどのような取り組みがされているのでしょうか。ここではがん領域での取り組みの一例をご紹介します。

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Discover

日本人では肺線がん患者さんの約半分がEGFR というドライバー変異が原因であり、欧米よりその割合が多いために、北米中心のグローバル開発から日本は取り残される傾向にありました。そんな中、リリーの持つ医薬品がEGFR 遺伝子変異陽性の肺がん患者さんに効果を示唆するデータが公表されたことをきっかけに、日本の開発・メディカルチームは、肺がん治療の最前線で働く日本人医師と協力し、EGFR 遺伝子変異陽性肺がんに苦しむ患者さんのために、グローバルチームに対して様々な機会を通じ、時には時差を越えて開発試験の必要性を訴えていきました。

Develop

結果、リリー史上初めて、日本が主導する国際共同第III相臨床試験が認められました。本試験は開発・メディカルチーム、そしてアカデミアや医療機関が密に連携した結果、試験全体の登録患者さんの半分近くが日本人という、過去に例を見ない国際共同試験となりました。加えて、開発・メディカルチームは医薬品の投与時間短縮にも取り組みました。これは、臨床現場の医師と日々コミュニケーションを取っているMR社員からのフィードバックを反映したものです。更に、新たな治療を待つがん患者さんに一日でも早く医薬品を届けるため、申請準備を約半年短縮することも目指し、多くの部署が横断的に連携、協働し、一丸となってプロジェクトを進めた結果、無事承認を得ることができました。

Reach

開発チームや臨床現場の医師の想い、患者さんのアンメットニーズをマーケティング、セールスチームも理解するために、何度も社員同士で集まり、医薬品の適正使用の情報への理解や意識醸成を行いました。コロナ禍で訪問規制の障壁がありましたが、それでも全員が諦めず、デジタルツールを活用しながら、医師に医薬品の適正使用の情報を届けるための手段を外部の企業と協同して考えたり、わかりやすく伝えるためのツールをメディカルチームと協同で作成したりしました。その結果、この治療を必要とする患者さんに医薬品を届けることができています。

Scale & Reinvest

今後、多くのがん患者さんに今回のようなチームでの取り組みが貢献していくことで、患者さんのためのより良い治療サポートツールや、患者さんのための新たな医薬品開発の機会につながっていきます。

OUR PURPOSE実現のために

この国際共同第III相臨床試験に関する一連の活動は、患者さんのために何ができるかを第一に考え価値を最大化するという、リリーバリュー(Integrity: 誠実さ、Excellence: 卓越性の追求、Respect for People: 人の尊重)に則った事例と言えます。特筆すべきは、プロジェクト関係者が互いを重んじ、性別、年齢、職位、国を越えて自由に発言し、お互いにチャレンジしあえる、それでいて互いを信頼している文化を醸成していることです。


日本イーライリリーの社員はチームの一員として創薬・開発力に力を入れているグローバル企業である特性を強みに、OUR PURPOSEの想いを胸に、日本の患者さんへ画期的な医薬品を届けることに情熱を燃やしています。皆さんの中から新たなメンバーが、それぞれの情熱を持ってチームに参加してくれることを楽しみにしています。