社員インタビュー
新しいことにチャレンジしてみたいという好奇心に導かれ。
医学部を卒業後、母校の循環器内科に入局をして、研修病院で初期研修を行い、大学院で心臓生理学を修了した後、市中病院にて循環器内科の医師として勤めていました。循環器内科医として経験を重ね、一般的な診断や治療にある程度自信が持てるようになってきた頃が、その後のキャリアとして、そのまま勤務医を続けるのか、父の後を継いで開業医となるか、を考える時期に重なりました。ちょうどその時に、たまたま医師を支援するWebサイトにて、イーライリリーが循環器内科医を募集していることを目にしました。
その時初めて医師にも製薬会社で働くというキャリアがあることを知ったのですが、募集要項の中の“新薬の開発を通してグローバルでの活躍が期待される”という文言に強い魅力を感じたのを今でも覚えています。当時、臨床医から会社員になるという、「転職」に不安はありましたが、自分自身として、挑戦しないで後悔するよりは、たとえ失敗しても挑戦して後悔したい、という思いがあったため、新しいことにチャレンジしてみたい、という好奇心に導かれて入社を決めました。また選考時の面接の中で知った、「誠実さ、卓越性の追求、人の尊重」というリリーバリューに共感が持てたことも入社を決めた理由の1つです。
リリーでは臨床開発医師は、薬剤開発の初期フェーズから後期フェーズ、規制当局への承認申請から承認に至る臨床開発の全体とともに、新薬上市の準備から市販後の製品価値最大化という、薬剤のライフサイクルすべてに関わります。私は入社後、アサインメントにも恵まれ、これまで4つの新薬の後期開発、申請、承認に直接関わることができ、またその後の新薬の上市、市販後の活動も含めて貴重な経験をさせていただきました。また、その中でアメリカインディアナポリスにあるリリー本社で勤務するアサインメントにより、自分が望んでいたグローバル環境で仕事をするという機会もいただきました。様々な文化的バックグランドをもった世界各国の同僚と協力しながら、グローバル試験という規模や責任範囲の大きい仕事に携わった経験と、そこで作ったグローバルなネットワークは今でも私の宝の一つです。
我々社内医師に期待されていることの一つは、社内で唯一、我々の製品である薬剤を実際に処方した経験を持ち、最終顧客である患者さんのことを直接知っている特別な存在でもあることから、薬剤のライフサイクルのあらゆる場面における医学的科学的観点からのアドバイスであります。しかし、それ以上に重要なことは、チームで大きなプロジェクトを動かし目標を達成していくためのチームワークと、プロジェクトを成功に導く強いリーダーシップだと思います。医師といえども会社員でありチームの一員ですので、医学専門家としての責任は果たさなければならない(単なるコンサルタントではない)ですし、チームとしての決断の場面やチームを代表する際にリーダーシップを発揮することは周りから期待されていると思います。正直申し上げて、責任が重く非常に忙しい仕事です(臨床医とは違った側面で)が、毎年毎年新しいプロジェクト、新しい挑戦ができるエキサイティングな仕事でもあり、やりがいを持って日々取り組んでいます。日本ではまだまだマイナーですが、医師のキャリア開発を考えるうえで興味深い選択肢の一つだと思っています。
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日本ではまだまだマイナーですが、医師のキャリア開発を考えるうえで興味深い選択肢の一つだと思っています。 |
Career Path
1993年 |
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岡山大学医学部医学科卒業 |
1998年 |
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岡山大学大学院医学研究科(システム循環生理学)大学院生 |
2002年 |
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松山市民病院循環器内科 副部長 |
2005年 |
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日本イーライリリー株式会社入社 |
2008年 |
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米国イーライリリー本社勤務 |
2010年 |
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日本イーライリリー株式会社 |
2016年 |
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研究開発本部 糖尿病領域 本部長 (現職) |